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なめらかな肌触りと、緑の香りで包んでくれるい草。
落ち着いた和風のたたずまいは、私たちに懐かしく素敵な時間を教えてくれます。職人がこだわりをもって命を吹き込むい草製品。その物語をご紹介いたします。

涼を創り出すい草
い草は呼吸に優しい天然素材です

いまの都市型生活では、エアコンをはじめとする冷暖房機器の普及により窓が締めきられた状態となっています。すると室内は常に乾燥と湿潤を繰り返す状態になり、セキが出やすい状況に…。
しかし「い草」には木炭に匹敵する吸湿能力があります。湿度が高い時は無数の気孔から湿気を吸い取って中にたくわえ、部屋が乾燥してくると、スポンジのような内部にたくわえた水分を放出し、空気の湿度を一定に調節します。
汗ばむ季節にもベトつかずサラッとしているのもこのため。「い草」は呼吸器系にも優しい天然素材なのです。高温多湿の日本だからこそ、「い草」は昔から重宝されてきたのです。

呼吸を助けるい草ラグ
い草が空気を洗ってくれるので寝心地も抜群
空気を洗います

私たちの周りには車の排気ガス・工場の排煙、タバコの煙、暖房機器やガスコンロなどから発生する有機化合物など、有害な二酸化窒素(NO2)がいっぱい…。
ところが畳や「い草」カーペットを敷いた部屋では環境基準の2倍の二酸化窒素を2〜3時間で「い草」が自然浄化したそうです。
この優れた能力は他の植物にはない「い草」だけの特性で、今も昔も変わらずその効果を発揮してくれます。

現在、中国からの安い「い草」製品が市場に出回っていますが、中国の「い草」の収穫は日本より早い6月初旬です。
6月初旬では「い草」が十分に成長する前に刈り取るため、「い草」はモロく折れやすい傾向があります。 一方、日本では6月下旬〜7月初旬の「い草」が一番育ちきったフワフワの時に収穫するため、太くコシのある「い草」ができます。

い草の基本は根っこにあります

「い草」は根元がしっかりしていると上に伸びてくれます。1月〜2月の根がはる重要な時期に凍結で割れないように水や肥料を調整し、暑い時期にはまっすぐ伸びるよう網を調整していきます。日ごろから「い草」としっかり対話していると、ピークの成長期にまっすぐ伸びたフワフワのイ草が取れるように成長してくれます。これが弾力のあるい草製品につながります。

い草のねっこ写真
国産のい草を厳選し伝統的な織りで作っています

「い草」は株分けによって増やしていきます。株分けされた苗は寒くなる10月〜11月頃に水田に植え付けられていき、1月〜2月にしっかり根をはるように調節されていきます。

い草は梅雨時期に成長のピークを迎えます。収穫は朝方3〜4時に作業を始め、刈り取った「い草」は朝のうちに泥染め、乾燥されます。

収穫された「い草」は長さ毎に職人の目で1本1本を手作業で選別され、選りすぐられた良いものだけを使用されます。「い草」の長さに応じて畳表、花ござ、座布団等の原料となり、花ござの原料となる「い草」は染色工程に移され、ムラのないよう染められます。

柄に合わせて色付けしたい草を選び、1本づつ高速回転ローラーに挟んで飛ばし、経糸を動かしてゴザ(い草の生地)を織り上げていきます。織り方には本袋織や掛川織など種類があり、職人の技が必要とされる伝統的な織り方が沢山あります。

カビの発生と色落ちを防ぎ、色つやを出すために人体に害のない溶剤でコーティング加工していきます。

コーディング加工したゴザ(い草の生地)に様々なヘリをつけて商品を仕上げます。(畳のヘリ、生地のヘリ、ワイドなヘリなど)

い草によって生み出される涼
職人たちに厳選されてい草は作られています